Veja 生産者と環境に誠実なモノづくりで生まれた大人のスニーカー

2004年にフランスパリ、セバスチャン・コップとフランソワ・ギラン・モリィヨンの二人により創設されたフェアトレードのスニーカーブランド。ブラジル北部で育てられたオーガニックコットンや、世界で唯一ゴムの木が自生するアマゾン中心部のナチュラルラバーなどを使用し環境に配慮したモノづくり、また中間業者を挟まず余計な生産もせず、生産者や農家に妥当な対価を確保する。

学生時代から、サスティナビリティ、グリーンプロジェクトに興味があった二人。フェアトレードとエコロジーを合わせて、資本主義経済、社会貢献、環境をリンクさせるビジョンを二人の大好きなスニーカーを通して実現したのがこのVEJAというスニーカーブランドだった。

ビジョンはカルチャーを変えていくこと。

シンプルでクリーンなデザイン。大人のスニーカー。

文句なしにかっこいい。さすがフランス。ちゃんと抜けていて、ものすごく気持ちのいいデザイン。

スニーカーは、個人的にモノによってはこてっとしすぎていて苦手意識があったのだが、Vejaのスニーカーたちは、こういうのを待ってたんだ!というそのもの。”運動靴”感がないので今までのファッションそのままに取り入れて問題なく、それでいてうまく抜ける。これぞ、大人のスニーカー。


マテリアルへの徹底したこだわりとTransparency

コットンづくり。

ブラジル北東部。傷みやすい土壌や日照りに悩まされるこの土地である小規模な生産者グループが農薬や殺虫剤を使用しないアグロエコロジーの方針でコットンを生産している。Vejaはここの320農家からフェアトレードのルールで購入し、スニーカーのキャンバスやアクセサリーになっている。

VejaはADECという生産者組合と直接やりとりしているため、仲介業者が入らず妥当な対価を生産者に支払えるシームレスな仕組みができているという。例えば2013年、ADECは65%ほど市場価格より高く認証オーガニックコットンを売り、さらに0.5 EUR/kg分のフェアトレードプレミアム(※)が生産者にわたることになりアグロエコロジーでかかるコストをかけても妥当な収益が得られるようになっている。(※プレミアムとは国際フェアトレード基準に認定されることで、輸入組織により品物の代金とは別に支払われる奨励金。組合や地域の経済的・社会的・環境的開発のための資金で、使途は生産者組合によって民主的に決定される。)

↓ゴムづくり。スニーカーの底になる。

天然ゴムの木が育つのってアマゾンだけらしい。ゴムから樹液を集めてくる人たちをタッパーと呼ぶのだが、Vejaの直接契約のタッパーさんたちは彼ら自身で精製して工場へ出荷するという加工まで行っているので収入が大きくなるようになっている。

60年代以降合成ゴムの普及で天然ゴムも価格が大幅に低下、地域では少しでも利益があがるような牛の牧畜や木の伐採などに移っていき土壌もどんどん劣化。

Vejaはフェアな対価をタッパーに払うことでゴムの樹液採集という資源としてもサスティナブルな産業にとどまってもらい、森林伐採をストップさせる。たとえば2012年では、天然ゴムの買取価格はだいたい1.60EUR/Kg から 1.90 EUR/Kg程度だが、 Vejaは2.33 EUR/kgで購入している。

↓レザーづくり

レザーにおいては、ゴムやコットンのように直接取引はできないしくみのようだ。よってなかなかそのレザーがどの牛で、その牛がどのように扱われていたかを知ることはできない。しかしアマゾンの森林伐採の要因となっている牛ではないと。ここはまだすべてのサプライチェーンを把握できるようにしていきたい領域のようだ。

以下はVejaで使っていた植物性のアカシアタンニンでなめされる工程について。

ファクトリー Dignity

南ブラジルの工場とはともに改善発展をしてきてよいパートナーとなっているようだ。もちろん労働者の権利は尊重されている。The core ILO標準だけでは彼らの尊厳は確保できないと、いくつかの追加の条件を入れている。

集まり主張する権利、近くて質のいい住居、同等な生活標準と購買力、厚生と発言の自由など。

労働者はみな標準的な家をもち、平均賃金は238€/月(ブラジルの靴産業のミニマム賃金は205€/月)。プレミアムも年末に支払われる。4週間の有休、残業手当なども保障。

またディストリビューション・ロジスティクスについてはフランスにあるThe Atelier Sans Frontières association (ASF)というファシリティにて、社会的に就労が困難な人々を受け入れリハビリテーションとしての機会を提供している。


ここまで細部までこだわっているVejaだけれど、まだまだパーフェクトにはほど遠いって、

だからまだまだ進化し続けるのだそうだ。


そんなVejaの商品はこちらから。


0コメント

  • 1000 / 1000